姿勢保持装置
自力での移動や寝返りなどが困難な方の、日常の姿勢管理のための環境づくりをしておくことが必要であると考えます。しかし、障がい児者の中には脊柱の変形や関節拘縮などの理由によっては、姿勢を変えることや姿勢を保持することも難しいこともあります。
その様な場合の一つの手段として姿勢保持装置を作製します。
北海道療育園では姿勢保持装置を180個ほど利用していただいており、在宅でも利用される方が増えています。
側臥位保持装置

右側臥位を安定して保持するためのもの。
体幹の支持部と枕が一体になっている。
胸受けは胃ろうに負荷がかからず注入も行える様な形状になっている。
上気道閉塞の改善、唾液の排出、排痰などが期待できます。
側臥位保持装置

左右の側臥位を安定して保持するもの。
体幹は胸受けと背受けのパーツを組み合わせて姿勢を保持します。
身体を持ち上げずに使用でることが特徴。
枕は体幹の支持部とは別になっていて位置を調整可能。
上気道閉塞の改善、唾液の排出、排痰などが期待できます。
腹臥位保持装置

腹臥位を安定して保持するもの。
全身(頭部・四肢・体幹)を支えるパーツを組み合わせている。
腹部の支えには胃瘻やパウチなどに負荷がかからない様な形状になっている。
上気道閉塞の改善、唾液の排出、排痰などが期待できます。
耳介褥瘡防止枕

耳介の徐圧をするための枕を作製し褥瘡を防止します。
唾液による顔周辺の皮膚の汚染防止も考慮した形状になっています。
コミュニケーション支援機器
ICT(情報通信技術)機器などを活用することによって、障害児者の潜在的能力やコミュニケーション能力を引き出すための、補助的手段になるのではないかと言われています。これを利用するためには、障害の程度、理解力などを知った上で、やりたいことが実現できる環境づくりが必要と考えます。
それらを支援・補助するための機器をオリジナルで作製する場合があります。
ここで紹介するスイッチやデバイスなどはarduinoやAdafruitといったプログラムボードを利用し電子回路を作製します。
スイッチ
スイッチは、PC・ipad・電池のおもちゃなど機器への入力装置で、対象児者の随意的な操作部位を有効活用できるものを選定し作製します。構造がシンプルな押しボタン式や電子回路を利用したセンサ式を作製します。
センサは、加速度センサ・呼気(圧力)センサ・タッチセンサ・ジェスチャーセンサ・ジャイロセンサ・赤外線センサ・・・様々なセンサを利用しスイッチ化します。

押しボタンスイッチ

圧力センサスイッチ

加速度センサスイッチ
各種デバイス
PCやiPadを直接操作することが困難な場合、スイッチを利用するためUSBやBluetoothデバイスによる接続が必要になります。これらデバイス自体をプログラムボードによって作製することが可能です。
ipadではアクセシビリティー機能を利用し外部スイッチでUSB DELEGATERーPCのマウスクリックやキー入力にも利用できますが、ipadのアクセシビリティーを利用し外部スイッチを有線経由で接続するためのデバイスにもなる。
Adafruit Feather 32u4 Bluefruit LEー iPadへ外部スイッチをBluetooth経由で接続するためのデバイス。


ヘッドポインター
頭部に取り付けたLEDポインター(レーザーポインターではありません)で紙の文字盤の文字や単語を指し示します。LEDは、Arduinoで制御しています。

各種保護サポータ
自力移動や転倒による創傷などを防止するための保護サポータを作製します。四肢の保護サポータ

手や足などの擦過傷や打撲を防止するためのサポータを作製します。
頭部保護帽

転倒などの際、頭部を保護するための保護帽を作製します。
目的に合わせて形状を作ります。
その他
3Dプリンター
スイッチや各種デバイスの土台・ケースなど様々な利用方法があります。3D CADソフトによって設計し、3Dプリンタで出力します。

費用について
費用につきましては、公費(補装具・日常生活用具)が利用できる場合と、それ以外は実費でのご利用となる場合があります。詳細はお問い合わせください。